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聖職者の秘め事


■公開日:2012年4月21日
■文字数:約5600字
■「アラド戦記」のキャラクター・プリーストの二次創作です。


 静寂と暗闇に沈んだ教会の一室。
 そこへ、雲間から現れた月が清純な光を差し込んで、ベッドに腰掛けるひとりの男を照らし出した。
 夜陰に溶ける黒髪は短く刈られ、凛々しい顔を縁取るひげが貫禄を感じさせる。身にまとう白と黒を基調とした衣服は、彼が神を崇め祈りを捧げる者たちの一員であることを示していた。しかし、それに包まれた体躯は、聖職者という肩書きからは想像もつかないものだった。
 数いる聖職者の中でも、神の啓示を受けた特別な存在。神聖なる闘士として、邪悪を滅するべくたゆまぬ鍛練を重ねてきたことにより、彼の全身は十二分に発達した筋肉に覆い尽くされている。頭部以外の露出がないにもかかわらず、屈強な重戦士にも引けを取らない肉体を有しているのが、ありありとわかるほどだ。
 特に大胸筋は、下に甲冑でも装備しているのではないかと思うくらい分厚く盛り上がっており、目を引かれざるを得ない。だが、そんな胸の盛り上がりすら上回る大きさの、あまりにも不自然な膨らみが存在していた。
 純白のスラックスに包まれた下半身──その股間部分は、今にも内部から突き破られそうな勢いで激しく隆起していた。
「もうずいぶん……していなかったからな……」
 精悍な顔は憂いをたたえ、にじみ出る羞恥で赤みが差している。
 彼はいつまでたっても収まる気配のない場所を見下ろし、手を添えて溜め息をついた。頼りない布の真下で、熱いものが息づいているのがはっきりと感じられる。
 本来、彼は毎日幾度となく精を吐き出しても、まだ有り余る性欲を持つ男だ。常人が同じ性欲を持とうものなら、一度でも自慰を欠かすだけで激しい射精欲求にとらわれるだろうが、彼は日々の修練で培われた強靭な精神力によって、欲望を抑えることが可能だった。
 しかし、その強すぎる性欲はおとなしくなるどころか、抑えれば抑えるほど増長し、股間のもどかしい疼きを加速させ、下着の中へと手を引きずり込んでくる。それでも彼は、並外れた自制心を働かせて追いすがる欲望を振りきり、平静を装って日々を過ごすのだが、結局は限界が来て自慰のこと以外考えられなくなる。そう、今のように。
 いくら精神を鍛えようとも、この疎ましいほどに強い性欲から逃れられないのは彼自身もわかっている。そうでありながら、自らに禁欲を課しているのにはいくつかの理由が存在する。
 彼は元来、聖職者の鑑とも言える極めて誠実な性格で、淫らな行為に対しては人一倍抵抗があった。また、神に仕える者として清廉潔白であろうとする志から、自身の欲を抑えようとする傾向も強い。ゆえに邪であると判断した性的な欲求を抑制しているのだが、それだけではない。もっと大きな理由が、彼に自慰を禁じているのだ。
「だめだ……。もう耐えられない……」
 長い間封じ込まれてもなお力を増し続けた欲望は、いまや手に負えないほど醜く肥大し、またたく間に理性を侵食していく。異形がはびこる修羅場をいくつもくぐり抜けてきた彼ですら、自分の内に巣食う魔物には打ち勝つことができなかった。
 あっけなく淫欲に取りつかれた彼は、呼吸を荒げ、見開いた両目に欲望の光を帯びる。
 発情した獣を思わせる様相のまま、あわただしい手つきでスラックスを引きずり下ろすと、肉感的な太い両脚があらわとなった。同時に大きな影が勢いよく飛び出し、神官服に浮き出た腹筋に激突する。乾いた音が響いた。
 ようやく解き放たれた肉の塊は、持ち主によく似て立派な体躯を誇る大物だった。
 恰幅の良すぎる胴体は、皮膚がはち切れんばかりに横へ突っ張っており、中にぎっしりと肉が詰まっていることを示している。下に実る睾丸も丸々と肥えていて、見るからに重たそうだ。
 そして、頂に君臨する亀頭はそれらに劣らぬ巨体を見せつけているが、意外なことに、大部分が皮のベールに覆い隠されていて、全貌を目にすることはできない。しっかりと張った雁首は皮の上からでもわかるものの、露出しているのは大きめの鈴口と、その周囲にかろうじて顔を出せている濃いピンク色の地肌のみである。
 手を使えばそこから下に行くこともできるのだが、彼はそのままでの手淫に楽しみを見出していた。
「んっ……あぁ……気持ちいい……」
 太い血管の浮き出た包皮に指を添え、ゆっくりと上下に動かす。程よい厚みと弾力を持った皮が、禁欲によっていっそう敏感になった亀頭を撫でるのがとても心地よく、総毛立つのに似た震えが何度も走った。
 いつもは礼儀正しい言葉を発する口から甘い吐息が漏れ、意志の強さを感じさせる男らしい顔がいやらしくとろける。野太い腕を動かすたびに、突き出た大胸筋が揺れ動いた。
 久しぶりの快感は、飢えていた肉棒にとっても極上のごちそうだった。鈴口からは早くもよだれがあふれ出し、たくましい胴体を伝ってこぼれ落ちていく。とめどなく湧き出すそれが包皮の動きをなめらかにして、いちだんと快感を高めてくれる。彼が裏筋や雁首のあたりでくり返し指を往復させると、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が流れ出し、先端に溜まった液が泡立った。
 不意に、空いている手が何かに誘われるように胸へと移っていく。目指す先は、興奮に伴って立ち上がりかけている乳首。そこは彼の最も弱い部分のひとつだった。それをきゅっと摘んだ瞬間、全身が大きく震えて、鈴口からさらに我慢汁が吐き出された。
「はぁっ……!く、うぅっ……たまらない……」
 悩ましい刺激によって、服の上からでも見て取れるほど乳首が大きく成長する。それを指の腹でしつこくこねまわしながら濡れた熱い肉塊を握りしめ、すばやく上下させつつも、一回一回を力強くこすり上げた。
 感じやすい部分への刺激だけでなく、自身の中に満ちていく羞恥も快感を助長する。淫らな行為にふけっている自分への恥ずかしさ。誰にも見せられない卑しい秘め事をしている恥ずかしさ。自分をふしだらな聖職者だと責めながらも、肉棒を摩擦する手の動きはより荒いものになってしまう。
 そんな中、彼の内に今以上の喜びを求める気持ちが芽生える。自慰を始めるといつもそうだった。
 確かに快楽を感じてはいるし、普通に自慰をするだけでも気持ちがいい。けれども、このまま続けても真に満たされることはないだろう……。
 さらなる快感を欲する手が、今度は胸元にきらめく黄金の十字架に伸びていく。衣服に取り付けられていたそれを外して口へ運ぶと、彼は何を思ったのか、妖しいつやを放つ舌を這わせ始めた。
「んっ……んっ……」
 その舌づかいは妙に艶かしいものだった。彼の太い指くらいの幅がある十字架に、あたかも誰かの肉棒を愛撫するかの如く、ねっとりと舌を這いずりまわらせる。時折口に含んでは吸いつき、滴り落ちるほどの唾液でどろどろに汚していった。
 十字架を舐めしゃぶっている間も手は休まず肉棒を扱き続けていたが、急にその動きが止まる。時を同じく、十字架が透明に光る糸を引いて口から離れた。
 彼は体の向きを変えてベッドに乗ると、両膝をついた状態で大きく股を開いた。美しくも力強い曲線を描く尻が、薄暗い中でも存在感を放つ。それから十字架を持った手を後ろへまわし、割れ目に近づけたところで一瞬ためらう。その直後、あろうことか、自らの秘部に十字架をねじ込んでしまった。
「あ……あぁ……!」
 綺麗な薄紅の肉を押し分けて、唾液まみれの十字架が沈んでいく。愛らしくすぼむ彼の秘部は、あっという間に十字架の半分から下を完全に飲み込んだ。
 高ぶった興奮を抑えきれず、彼はすぐに十字架を動かし始めた。小刻みに前後させたり、大きくねじったりして自らの穴を犯しているうち、先端がある一点に突き刺さる。
「あぁぁっ!」
 鋭敏な部分から体中に快感が飛び散り、巨根が暴れてはしたなく我慢汁を散らす。思わずのけぞって嬌声を上げたが、それでも十字架による攻めをやめることなく、今まで以上に熱を増した肉棒を扱き続けた。
 硬い金属が秘肉をほぐすように突き上げ、次から次に喜びを流れ込ませる。いや、自分はそれだけで高ぶっているのではない……。己の奥底で、尻穴を刺激することによって得ている興奮とは異なるものが、急速にたぎっていく。それを感じる彼の目に、ふと、あるものが映った。
 月明かりを受けて枕元で光るもの。精巧な金の装丁が施された聖典だ。
 彼がこれに目を通さない日はなく、就寝前にも黙読することを日課としている。自らが信仰する宗教の中心に位置し、聖職者としてのよりどころでもある、重要かつ権威ある書物。
 こんな状況にありながら、彼はなぜかそれを手に取り、胸の前で適当なページを開いて目を落とした。
 熱を増す顔。生唾を飲み込む喉。反応する肉棒。
 もちろんそれに官能を刺激する図画や文章が載っているはずはない。ところが彼は、驚くことに、開いたままの聖典で自らの肉棒を挟んでしまった。
「んっ……あ、あぁっ……!」
 先端から根元へと何度も本を往復させて、挟みきれていない巨根を扱き上げる。分厚い紙の束が生み出す圧迫感がさらに快感をもたらし、肉棒が喜びに涙する。そのせいで神聖な書物は淫液に濡れ、台無しとなってしまった。
「あぁ……神よ……。淫らな私を……お許しください……!」
 神聖な十字架や聖典をこのような行為に用いることは、神への冒涜に等しい。自分はなんと不道徳で下劣なのか。あまりの愚かしさで、目から透明なしずくがこぼれ、赤らんだ頬を伝う。だが、本越しに肉棒を扱く手も、十字架を挿し込む手も止まらない。
 そう、この男は信仰にまつわるものをけがすことでめくるめく快感を得られる、堕ちた聖職者なのだ。
 とはいっても、神を信じる心が偽りというわけではない。信仰を冒すことに対する罪の意識も、聖職者としてもちろん感じている。しかし、敬虔な信徒であるがゆえに感じる本物の罪悪感や背徳感が、かえって興奮と欲望を増大させてしまう。
 その歪んだ快感に呑まれる瞬間を少しでも先延ばしにしたい……それこそが、彼が自慰を忌避する最も大きな理由である。
 そして、"信仰にまつわるもの"とは、聖職者である彼自身も例外ではなかった。
「はぁっ、あぁっ……!んぁっ、あぁぁっ……!」
 いつしか彼はベッドに這いつくばり、上下逆さに置いた聖典に必死で皮つきの亀頭をなすりつけていた。巨根の根元にはしおりとして使うひもがきつく巻かれ、その締めつけが射精欲求をさらにかきたてる。同時進行で尻穴をかきまわし、もう一方の手でひたすら乳首をいじり続ける彼の意識は、既に別の世界へと入り込んでいた。
 倒すべき邪悪である異形の者どもに捕らわれた自分。自由の奪われた体を、粘液まみれの舌やうねり狂う触手にもてあそばれ、口や肛門にはけがらわしい生殖器をねじ込まれ、最後は体内に不浄な種子を植えつけられる──
 聖職者としてけがし尽くされた姿を思い描く己の中に、熱い興奮の波が拡散する。沸騰しそうなほどの体温の高まりを感じつつ、彼は半開きの口から淫らな声とよだれを垂れ流しにして、背教の淫楽に陶酔し続ける。その目は恍惚としている一方で、いまもなお悔恨の情を宿した涙を送り出していた。
「あぁっ!あぁっ……もうっ……!」
 至福の領域が間近に迫っていることを察し、感じる部分をますます乱暴に攻め始める。
 神官服の上から伸びてしまいそうなくらい乳首を引っ張り、鋭敏な箇所めがけて加減なく十字架を突き入れる。腰はページを引き裂かんばかりの勢いで乱れ、しおりに拘束された巨根を包皮がめくれ上がるのではないかと思うほどにこすりつけた。
 その有様は、もはや聖職者としては救いようがないものだった。
「はぁぁっ……!神よ……どうか、お許しを……お許しをっ……!」
 頭の中がとろけてしまうような快感にどっぷりと浸りつつも、片隅にわずかに残った理性が免罪を求める。
 だがそれすらも、彼の興奮を増幅する媚薬にしかならなかった。一心不乱に快楽を貪りながら主に許しを乞うという倒錯的な行為が、極限まで煮詰められた蜜を弾けさせる。
「あぁ……神よ、神よっ……!!あぁぁぁっ!!」
 倒れ込むように肉棒をこすり上げた直後、焦がれていた快感に身を貫かれた。
 腹筋と聖典に挟まれた巨根が激しい律動をくり返しつつ、矢継ぎ早に粘着質の奔流を解放する。根元を縛られ、上下から圧迫されていることなどものともせず、猛烈な勢いで飛び出た精液は、彼の真下でまたたく間に白いよどみを広げていく。罪にまみれた精が肉棒の中を駆け抜けるたびに、十字架を咥えたままの尻が跳ね上がって、また新たな精を力強く撃ち出した。

 しばらくののち、彼は凝り固まっていた欲望をようやく吐き出し終えた。一回の自慰で十数発も射精を行ったというのに、彼の精液は最初から最後まで量も濃さも勢いも、ほとんど衰えることがなかった。
 深い幸福と解放感が全身に浸透していく。
 吐き出したものの熱さが腹部に伝わってくる。
 余韻に身を預けて枕に埋もれる彼の表情は、この上なく安らかだ。
 しかし、淫欲の源泉は枯れてはいなかった。実際、彼の肉棒は、あれほど精を放ったにもかかわらず、屈強さを失わないどころか余計に硬度を増して、荒々しく脈動を続けている。持ち主の意に反して旺盛な性欲は、留まるところを知らないようだ。
「……まだ……足りない……」
 自分の内に依然として欲望がくすぶっていることを感じ取った彼は、ベッドに沈めていた体をおもむろに起こす。射精の直撃を受けた聖典が、粘性の高い汁にまみれて無残な状態になっているのが目に入った。
 それが引き金となり、彼の中で再び欲望が燃え上がる。後ろめたさを感じながらも、彼は再度、背徳の楽園へと旅立っていった。
 ──人知れず堕落の一途をたどる聖職者の夜は更けていく。

プロフィール

●白井 水十(しらい みずと)

デカマラのマッチョたちがスケベなことをして雄汁ドバドバ出しちゃう小説を書いています。
月刊G-menで2012年~16年まで載せてもらってましたが、休刊後は個人で活動しています。

○mail:shirai_mizuto@outlook.jp

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